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パチモンのパチモンのパチモン

たこちゅう小台紙

「たこちゅう」は、1976年〜1977年に発売されたロッテのチョコレート菓子である。

プラスチック製の球体に吸盤が2個あるオマケがつけられていた。

当時は大流行し、入手困難な純製品に代わって、多くのパチモンが流通した。

お菓子屋で品薄になったロッテの純正に比して、駄菓子屋で安く沢山買えるパチモンにも人気があった。

中小の駄玩具製造業者が、純製品を、さらには他社のパチモンを真似て、多くの種類のパチモンが作られた。

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当時は保有数も少なく情報も得られなかったが、

ネットが使えるようになると、オークションやショップ等で新たに入手できる機会が増えて、

また、デッドストック状態のものから、商品名やメーカー等についても多くが判明し、

研究は飛躍的に進んだ。

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タコチュウ遊びのルールとして、タコチュウの種類ごとに砲撃性能を設定していたこともあり、

パチモンの分類について、手持ちの範囲では研究してはいたが、友人たちからまとめてもらったこともあり、

限定的なことしかわからなかった。

例えば、当時は、パチモンの商品名すらわかっていなかった。

町を歩いて見つけた駄菓子屋や、日暮里の駄菓子問屋で聞いてみたが、

たこちゅうという名称を覚えていた人もなかったことと、

最初に見つけたH・C型系統の台紙に商品名が無かったことから、

パチモンタコチュウには商品名がつけられていなかったのではないかと思っていた。

パチモンH・C型の販売形態

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しかし、ネットオークション等でデッドストックが入手される機会が増えるに連れて、

パチモンにも、「たこちゅう」にちなんだ名前が様々に付けられていたことがわかってきた。

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パチモンたこちゅうに商品名が確認されたのは、近年になってからのことで、

J2・F型がブリスターパックに入って、「チュチュたこ」という商品名売られていたことが、ネットからの入手品から判明した。

口を左に向けた赤いオオダコが描かれており、オオダコにはタコチュウが一個左上部にくっついている。

下部には吸盤でつながったタコチュウが複数描かれていた。

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チュチュたこに入っていた、J2タイプは赤・緑・黄色(薄い赤、クリア緑のバリエーションがある)で、

ラフなデザインの多数の顔がエンボス状に表現されている。

F型は、ブルーが一個だけ見つかっているが、緑(クリア緑を含む)と赤と黄色が見つかっており、

カラー構成は、J型と命名したタイプに近い。

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このチュチュたこが、1ダースホチキス止めされた台紙付完品を入手した。

チュチュ たこちゃん チュ!

台紙には、「チュチュ たこちゃん チュ!」と書かれており、

最後の「チュ!」は文字色を変えているところからも、右上の口吸盤でキスしているイラストに対する擬音とも見られる。

台紙は横長で、大きな赤い蛸と、右上に付着したたこちゅう、キスをしている一組のタコチュウ、

一列につながった小さいタコチュウと、海草という構成で描かれていた。

この絵柄は、先に紹介したH・C型系の台紙のイラストに多くの類似点があることがわかる。

H・C型の大台紙

H・C型のほうが純正の顔デザインに近いこと、、オオダコが扇子を持っていること、

描き加えられた魚が、「およげ!たいやきくん」ににていること等から、

J2・F型は、H・C型のパッケージの影響を強く受けていると推測することができる。

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次にパチモンのパッケージが確認されたのはM型と名づけたパチモンタコチュウであった。

このいびつな卵形のタイプは、当時は知らなかった。

このM型が最初に見つかった時は、水に浮く初期型の純正や、C型、顔のないJ・B型(それぞれJ4型、B2型と命名)と一緒に入手された。

このタイプは、いびつな本体と小さめな口吸盤、円錐形で脚モールドのある脚吸盤と非常に特徴に富んでいる。


ラフな仕上がりで顔も普通目の一種類しかなく、純正の影響は少ないが、

唯一、他のパチモンにはない、足のモールドが確認されている。

商品名は「たこチュー」。4個入りで50円だったことが台紙の印刷からわかる。

台紙には、他のパチモンよりも多い30袋が、ホチキス留めされていたことがわかった。

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台紙のイラストは大きな蛸だが、リボンとハチマキが追加されている。

リボンは、H・C型の台紙に描かれた、キスしている子ダコも描かれている。

この段階ではハチマキの出所は不明だった。

後にネット上に「'77ロッテ製品標準小売価格表」という記事が見つかり、

その記事にはロッテの「たこちゅう」のパッケージ写真があり、鉢巻をしたタコのイラストが確認された。

このパッケージは、下部にスッポリ子ダコが描かれており、

少なくとも最後期のパッケージにはハチマキモチーフがあったことがわかった。

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タグには左向きの大きな赤い蛸が描かれており、

先述のH・C型や、J2・B型の大台紙のイラストに似ている。

大きな蛸の周りに配されたタコチュウは、右上の怒り顔の位置が他のタイプに似るが、

顔を見せるために大蛸に背を向け、吸着した絵にはなっていない。

左下の2匹のたこちゅうも、キスではなく、描きやすくしたのか、違った方向でくっついている。

タコチュウ以外の構成要素として、海草や貝などが描かれているが、

これはH・C型、J2・B型にあった海草を元に、連想したものを追加したのではないかと思われる。

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「チュチュたこ」だの「たこちゅー」だのと、本家「たこちゅう」に似た名前が確認されたが、

ついに、いつもの救世主、ぜんまい太郎氏から、画期的なパチモンをご提供いただいた。

それは、なんと名前が「たこちゅうセット」。ついに発見された「そのまんまじゃん!」なネーミングである。

帽子型のプラスチックに、K型、L型、G型と名づけたパチモンが7個づつ入っている。

後列からK型、L型、G型

大きさが大中小になっていて、G型と命名した小型のものは、純正や他の小型パチモンとほぼ同じ大きさをしている。

K型、L型と名づけた大型のパチモンは、UFOのブリキ玩具と、宇宙船のプラ玩具と一緒に、

スペースインベーダー」という名のセット商品として見つかった。

スーペースインベーダー

H型やJ型、クリア素材のI型等、大型のパチモンタコチュウは、本体直径が19mm程度と

ほぼ一定だが、K型、L型は、純正サイズと大型パチモンの中間の大きさである。

左からH型、K型、L型、純正

純正の前後期タイプには、目を横断する線がまっすぐで、瞳が半眼になった「眠り目」と、

左右で垂れていて瞳が中央より上にある「泣き目」がある。

しかし、他のほとんどのパチモンでは、この区別がなく、泣き眠り目と名づけた中間的な目になっている。

それに比して、このK型、L型、G型では泣き目と眠り目の区別がなされている

(具体的にはL型に泣き目と眠り目が、K型に眠り目がある)。

左からK型怒り目、眠り目、L型眠り目、泣き目

また、素材が水に浮く性質であることも、他のパチモンとは違った特徴となっている。

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この「たこちゅうセット」は、ケース上部にシールがあり、キスしている子ダコが描かれている。

一方には、他のパチモンでもよく見られたリボンをつけている。

H・C型をはじめとする他のパチモンのイラストは、ウインクの左目のように、

湾曲した目を現す曲線の下部からまつげの斜め線が出ている形だが、

このたこちゅうセットのイラストにはまぶたがあり、デザイン上の相違が見られる。

左上からG・K・L型、H・C型、左下からJ・B・P型、J2・F型

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見つかるときは続くもので、「たこちゅう」というストレートなネーミングのパチモンが見つかった。

入っていたのは、J型とB型で、J型4個、B型10個の14個が入っていた。

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J・B型のどちらも、当時から所持してはいたが、どのような販売形態かは不明であった。

当時持っていたパチモンのなかで、両タイプとも泣き眠り目が似ていたこと、黄緑色の色調が似ていたことから、

同じタイプと思われていたが、脚と口の付け根の長さがほぼ等しく肉厚な吸盤を持つJ型と、

脚のほうが長く、特に口の吸盤が薄いB型を同系列とする確証が得られなかった。

左からB型正面・側面、J型正面・側面

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パチモンをまとめて入手する中で、蛍光ピンクっぽい特異な色のJ型、B型がそれぞれ発見された。

左から蛍光ピンクのB型2種、J型2種

また、他のパチモンと一緒に、顔のないJ型とB型がみつかり(それぞれをJ4型、B2型と命名した)、

同系列であることはほぼ間違い無いと思われた。

左からB型正面・側面、B2型正面・側面

左からJ型正面・側面、J型正面・側面

このケース入りが、デッドストックで発見されたことにより、J型とB型が同じ系列であると

確信するに至ったことでも、この発見は大きかった。

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ケースの中には、折りたたんだ台紙が入れられてあり、商品名の訴求と内容物の固定に供されていた。

鉢巻をしている部分が違ってはいるが、扇子を持っているところや、大蛸に怒り目の子ダコが付いているところ、

こちらを向いた怒り目を先頭に、子ダコが列をなしているところ、チュウしてるカップルがいるところ、水草等、

先のH・C型にデザイン的に類似点がある。

H・C型の小台紙

メーカーロゴと思われるWに顔のマークが入っていた。

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続くときは続くもので、J型を含む、販売形態の違うパチモンが発見された。

発見されたパチモンタコチュウ

実物を見るまでは、何度も紹介しているH・C型の商品名なしの小台紙かと思っていた。

蛸の色が不透明の赤と緑だったので、素材違いのH・C型であると考えていた。

しかし、実際に実物を見てみると、完全に予想を覆されてしまったのである。

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発見されたものとH・C型の小台紙を比較してみた。

左側が新たに発見されたもの、右側がC・H型系列の小台紙

写真で見てわかるとおり、台紙はH・C型に酷似しているが、色調が違い、輪郭線のエッジや、ハイライトの形が違っている。

扇子の外周の線も曲線に省略され、逆立ちしたオレンジ色の子ダコの口吸盤の線が足りなくなっている。

もっとも顕著なのは、新たに発見されたほうには、Wに顔のついたロゴマークが入っているのである。

このマークは先に紹介した、J・B型のプラケース入りの台紙にも入っていた。

B・J型のプラケースのロゴ

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中のタコはJ型が2個と、新種の子ダコ(P型と命名)が5個入っていた。

J型については、 口吸盤にバリが残っており、多少ラフな印象はあるが、

今まで見つかっているものと大きな差異はみられなかったことから、

このJ型には、対応する子ダコが2種類あることになる。

P型10個をまとめて入手したが、すべて顔は普通目であった。

B型と同様に泣き眠り目のP型の存在も考えられるが、今のところ断定はできない。

純正に5種類(最後期は4種類)の顔があった。パチモンにする際にどんどん種類を省略したと考えられる。

顔の数が少ないことからだけでは、B型とP型のどちらが先かは断定できない。

しかし、純正と同じ掘り込みで顔が描かれ、ウインクや怒り目といった純正に近い顔の種類があることから、

比較的初期からあると思われるH・C型に似た台紙を持っていることで、P型のほうが先に作られたのではないかと考える。

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このH・C型にも新たな発見があった。

この系列には、見慣れた硬めのクリア素材でできたH・C型のほかに、

よりクリアでやわらかい感じのH2・C2型と命名したタイプがある。

これらは、小台紙つきの袋入りで、大台紙にホチキス止めされていたことは、出土品や「別冊太陽」の写真からも確認されている。

このやわらかいタイプに、プラケース入りの新たなパッケージがあったことがわかった。

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商品名は「タコチュー」。

円筒形のプラケースに11個が入っていた。

ケース上部に貼られたケースにはハチマキをした大きなタコに11匹の子ダコが戯れている絵が描かれている。

イラストに描かれているタコチュウの色や数が実際のセット内容と合っているので、

このイラストは、このパッケージ商品のために用意されたものであると考えられる。

タコの周囲に「CHU!」という擬音が4つ書かれている。

この擬音の「チュ」がF・J2型のパッケージ、「チュチュ たこちゃん チュ」に影響を及ぼしたと思われる。

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・・・と、パチモンタコチュウのパッケージを詳細に分析してきたが、ここからが本題である。

長い?すみませんねぇ。

でも、これだけわかれば、パチモンタコチュウの販売形態について、ほぼ理解できたと言ってよいと思います。

精進しましょう。

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ところで・・・・・・、

明治製菓のピコタンには、実は前史があって、

ピコタンの前に「ブロックボーイ」や「ピンキーブロック」という外国のデザインを流用したものが存在した。

.玩具商報(昭和44年1月1日号)より引用

.玩具商報(昭和44年8月15日号)より引用

ピコタンが流行し、駄玩具メーカーがパチモンを作ったとき、「ピコタン」というそのままの名称をパクるのではなく、

「人形ブロック」、「人間ブロック」、「ブロックマン」等のブロックがらみの商品名をつけていた。

パチモン顔ありB パチモン顔なしD パチモン顔ありF パチモン顔ありC パチモン顔なしK

「ジャボタン」や「ポコタン」という「タン」が含まれる名前もあるが、そのものの「ピコタン」という商品名は見つかっていない。

それに比して、最近発見された一連のデッドストックタコチュウの商品名には、以上の記述を見てもわかるとおり、

「たこちゅう」という名称の影響が直接的に強く現れている。

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ここに、また、そのまんまの名称のパチモンを発見した!

商品名は「たこちゅう」。相次いで3袋を入手できた。

一部を折り曲げた小台紙がビニール袋に入っており、袋の口を閉じる小さなホチキスと、

台紙等に留めたと思われる大きなホチキスを外した後が見られる。

後に台紙の状態の良いものを入手した。

台紙の形状写真や、イラストのアップは、この状態の良い台紙のものに差し換えた。

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中に入っていたのは、大型のJ3型と、小型のO型と命名したパチモンたこちゅうである。

J3型は当時は確認されておらず、今のところ顔は普通目の一種類。カラーは、赤、黄色、緑の三種が確認されている。

J型と似た素材が使われているが、口、脚の付け根が短く、吸盤もラフな造形の印象を受ける。

顔はJ型の普通目が上下に長い長楕円なのに比して、J3型はほぼ円に近い。

左からJ型、J3型

このJ3型には目の間隔が違う2種類のタイプがあることが分かった。

J3型の型違い

今までにこのタイプは、他のパチモンと一緒に見つかったり、純正2個とJ3型・O型各2個がまとめて見つかったりして、

現在までにJ3型で黄色と緑、赤の3色、O型に黄色と緑の2色が見つかっていた。

今回見つかった袋の中には緑と赤のJ3型、O型が各2個の計4個、

黄と赤のJ3型、黄と緑のO型がそれぞれ1個ずつの計4個が2袋確認された。

今まで無かったO型の赤が見つかったことにより、J3型、O型共に3色が確認された。

黄色のJ3型の口吸盤には、吸盤を型から外す際に出来たと思われるバリがあった。

この造形のゆるさが、駄玩具の駄玩具らしさと考えられる。

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細かいことだが、O型の普通目には、瞳が下にあるものと中央にあるものの2種類が確認された。

O型

また、今回入手された黄色のO型は、脚の成形が巧く無く、ほとんど足が無くなってしまっていた。

O型側面

いままで入手したO型を全て確認したところ、この足が短いもの以外のすべては、瞳が目の上部にあることがわかった。

上段は今までにあったもの。下段は今回見つかったもの

足の短い1個のみが、瞳が目の下方に付いている型違いであることがわかった。

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ここで思い出されるのは、最近、J型と一緒に見つかったもので、今まで知られていなかったP型である。

P型は、顔の種類が今の所、普通目1種類しか見つかっておらず、

吸盤の付け根がほとんどなく、本体が少し天地方向に長い球体であるのが特長のパチモンである。

左からP型、O型

比べてわかることは、どちらも瞳が目の下部についていることである。

しかし、さらに仔細に比べてみると、目の輪郭を表す外周の線がO型の方が四角に近く、

向って右側の瞳が、P型は中央にあるがO型は中央に寄っているのがわかる。

また、P型のほうがモールドが深くメリハリがあるように見える。

これは、「W」のロゴマークのあるP型を、別の会社が真似たものでは無いかと考えられる。

(この短足なタイプは出現数が少ないこともあり、これをO2型と命名してしまうことはしばらく保留したい。)

大台紙と共に多数のO型を入手することができたことで、

足の短いタイプが少数ではあるが複数見つかったため、脚吸盤の付け根の短いタイプをO2型と命名することとした。

左からO型、O2型

脚吸盤の付け根がほとんどなく、そのため全長は低い。

O型の瞳が中央よりもやや上にあるのに比べて、O2型は、P型に似て下方についていることで区別できる。

左からO2型、P型

O2型は、脚吸盤の付け根が短いが、口吸盤の付け根はO型に近いため、どちらも短いP型と識別する事ができる。

左からO2型、P型

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パッケージとともに発見されたことで、J3型・O型は「W」のロゴのメーカー製ではなかったと思われる。

J・P型の小台紙と、今回見つかったJ3・O型の小台紙には、かなりの省略があるとはいえ、デザイン的な類似が見られた。

このパッケージのイラストのデザイン的な特徴からも、このJ3型・O型がJ・P型の影響を強く受けていると推察される。

J・B型はH・C型の台紙でザインに強い影響を受けていたことがわかっている。

パッケージのデザインから見ると、

ロッテのオリジナルパッケージ(未見のため推測)→H・C型→J・P型→J3型・O型→M型という派生があったと思われる。

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H・C型が大2個・小2〜3個、「チュチュたこ」のJ2・F型が大2個・小3個、

いびつな卵型の本体を持つ「たこチュー」のM型が4個入りだったことから、

最近になって見つかったJ3型・O型も、他のパチモンと同じで、50円程度で売られていたものと思われる。

形状的な類似点から同じ系列と思われていたJ3型とO型が一緒に入っていたこと、

O型にないがJ3型にあった、O型の赤が見つかったことにより、この両種が同じ系列であることが確認された。

パッケージは、一部に折がある厚紙の台紙をビニール袋に刺した形である。

折り返すことによって紙が2重になって、封入口に厚みができ、ホチキスで切れてしまわないように補強したものと思われる。

このように縦長の台紙を一部折り返す工夫は、顔なしE型のパチピコが入った「ブロックマン」という商品にも見られる。

しかし、これらが同じメーカの製品かどうかは、現状では不明といわざるを得ない。

パチモン顔なしE

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パッケージは青い地色に赤い大蛸が描かれている。上部には「たこちゅう」という商品名が入り、小さめな赤いタコが描かれている。

左側がタグ部分の赤、右側がメインの大蛸

赤い大蛸は向かって左側の腕を上げて、ハチマキをしている。

腕の上げ方は、H・C型、J・P型の小台紙の扇子を持った大蛸に大変よく似ている。

扇子は省略されているが、腕の吸盤も2色に塗り分けられ、強い影響が感じられる。

ハチマキは青の水玉模様で、プラケースにC2型が11個入った「タコチュー」のシールに似ている。

左からC・H型、B・P型、B・J型小台紙

左からF・J2型、C2型、今回発掘されたJ3・O型

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今回の発掘したJ3・O型小台紙の上部の商品名の左下と、最下部右側に水草が描かれている。

H・C型、J・P型の小台紙では、水草は左下に描かれているが、先日見つかったJ・B型がプラケースに入った「たこちゅう」では

縦長の台紙の右下に描かれている。(上掲のパッケージ写真右上を参照されたい)

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J・B型の「たこちゅう」の小台紙(上掲の写真右上)と、

今回のJ3・O型の「たこちゅう」の小台紙(上掲の写真右下)には多くの共通点がある。

ハチマキをした大蛸が描かれ、右下に水草が揺れている。大蛸の周りには複数のタコチュウが散らされている。

同じ縦長の小台紙のJ3・O型とJ・B型を比較したとき、今回見つかったJ3・O型のほうが、

大蛸の腕や青い水玉のハチマキ等の特徴から、H・C型(上掲の写真右上)や、

その直接の影響を受けていると思われるJ・P型(上掲の写真中央上)に、より近い様に見える。

しかし、J・P型とJ・B型には同じメーカーのロゴが入っており、台紙デザインの類似点の多さや、中に入っていたパチタコの種類から、

J・P型とJ・B型のつながりは顕著で、ハチマキなしの大蛸J・P型のデザインに、C2型のハチマキを追加して作り直したのが

J・B型のデザインであるという流れは確かではないかと考えて良いようである。

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ここで図案意匠に注目し、子ダコのあしらいを見直してみると、

J・B型は、H・C型、J・P型に見られた、怒り目正面を先頭に3連につながった子ダコが居ること、

大蛸に吸い付いた怒り目が居ること、手前のキス小ダコがウインク(つぶり目)が左側にあること、

以上の特徴から、J・B型の小台紙デザインは、今回のJ3・O型の小台紙のデザインよりもH・C型、J・P型に近いといえる。

大ダコに付く小ダコ 3連小ダコ
H・C型
J・P型
J・B型
J3・O型
M型

純正に近いデザイン(?)のH・C型があり、それを基にして、酷似したJ・P型が作られたのはほぼ間違い無い。

J・P型とJ・B型は同じWのロゴを持つメーカーの商品であることがロゴマークから判明している。

J・P型とJ・B型を比較すると、J・B型は3連小ダコの下に付いている普通目が省略されている。

省略された普通目のデザインは、3連の最後尾の小ダコが普通目にされて流用されている。

また、大ダコに付いている怒り目小ダコは円を重ねた簡単なデザインになっている。

今回見つかったJ3・O型のパッケージは、J・B型よりももっとH・C型との共通点が少なくなり、

3連小ダコは正面向きの怒り目こそあれ、向きも顔も違っている。

くっつく怒り目小ダコのモチーフは用いられているものの、くっつくのは大ダコではなく、

小ダコの側面に張り付くような絵になっていることも相違点としてあげられる。

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興味深いのはM型のタグで、大ダコの脇に同じ向きで怒り目の小ダコが描かれている。

M型のタグにある小ダコ

H・C型やJ・P型では、顔を見せるために吸盤と本体がねじれたように描かれていた。

J・B型では、顔を見せるのを半分で諦め後側方よりの絵にされている。(上掲の表を参照されたい)

J3・O型では、顔と形状を表現するために大ダコにくっつくと言うデザインを犠牲にして小ダコに吸い付く絵にして、

形が分かりやすい描き方になっている。

M型も形状を表すために大ダコの側にありながら背を向けてしまうことで吸盤形状を描いている。

M型では、3連小ダコモチーフに代わるものとして、怒り目小ダコが、情けない感じの怒り目小ダコにくっついて描かれている。

M型のタグにある小ダコ

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これだけ見ても、良くわからないが、J3・O型のパッケージが見つかったことにより、

M型に見られる怒り目小ダコのイラストは、J3・O型の怒り目小ダコの影響であると推察出来る。

そこで改めて見直してみると、M型の大ダコと並んだ怒り目小ダコは、

H・C型、J・P型、J・B型、J3・O型に見られる3連小ダコの先頭の、正面向きの怒り目小ダコの影響である可能性が出てくる。

H・C型 J・P型 J・B型 J3・O型 M型

もちろんこのようなデザインの変遷があったかどうかは証明できないが、

すべてのパッケージデザインに共通するモチーフがあったと見えることは、パチモンの派生を考える上で、大変示唆深いと言える。

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次にたびたび指摘することだが、キスをしているモチーフのイラストが各パッケージに見られる。

今回発見されたJ3・O型にも見られた。

このモチーフは、純正のスッポリダコが追加された際にデザインし直された小箱に見られる。

最後期スッポリA型系列(青箱A型) 最後期スッポリA型系列(緑箱A型)
最後期スッポリA型系列以外(青箱B型) 最後期スッポリA型系列以外(緑箱B型)

このデザインの箱には青と緑の2色があり、スッポリ大A型が1個か、スッポリ小A型あるいは最後期型が2個入っていた。

このタイプを青箱・緑箱A型とする。

このデザインに似ているが、細部が違っている青箱・緑箱B型と命名したものも見つかっていて、

これにはA型系以外のスッポリダコが、大は1個、小は2個入っていた。

以下に、このモチーフの部分を列挙してみた。

純正最後期の箱に描かれたもの  
H・C型大台紙
H・C型小台紙
C2型タコチューシール
K・L・G型
P・J型
B・J型
F・J2型
J3・O型
M型

純正の箱に描かれているのは、右が泣き目(瞳がなく泣き眠り目に見える)、左がウインクの閉じた目になっている。

実際のウインクは右目が瞑っていて、左目が開いている。

つまりイラストは、純正のウインクと目の位置が逆になっている。

H・C型大台紙・小台紙では、右が両目を閉じた形で、左が泣き目になっている。

両方が瞑った目のデザインは、H・C型にはなく、箱絵の瞑った目が実際の顔のデザインと逆だったことから、

両方の目を瞑らせてしまったデザインを作ってしまったと考えられる。

H・C型に酷似したJ・P型と、同じロゴが見られたJ・B型も右が両目を閉じ、左が泣き目になっている。

J2・F型と名付けたパチモンは、素材はJ型系に似ているが顔のデザインはラフなことが特長的なパチモンだが、

大台紙のデザインはH・C型と、それに酷似したJ・P型の影響を見ることができる。

チュウモチーフについても影響が見られ、右が両目を閉じ、左が泣き目になっている。

大型のサイズが他のパチモンと違い、素材も水に浮く特異なタイプであるK・L・G型のケースにも

右が両目を閉じ、左が泣き目のモチーフが見られる。

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H・C型大・小台紙、K・L・G型、P・J型には、右側の両目を瞑った小ダコにリボンが付いている。

このモチーフがどこから来たのかは不明だが、

ネット上にある純正のパッケージ画像には、青い水玉の鉢巻と緑色のリボンらしきものが見られる。

このことからネタ元は純正のパッケージデザインではないかと考える。

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J3・O型のタグに描かれたチュウモチーフは、他のパチモンと違って、瞑った目の小ダコが左側に来ている。

これは、先に紹介した純正最後期の箱のデザインと同じである。右側の小ダコは普通目の様に見える。

上掲の表でもわかるように、純正最後期のA型系が入っていた箱や、他のパチモンでは眠り目になっている。

A型系以外のスッポリダコが入っていた箱を先に紹介したが、(青箱・緑箱B型)

B型の箱のチュウモチーフの右側は、泣き目の線が省略されて、見ようによっては普通目に見える。

左側が、パチモンJ3・O型のタグに描かれたもの、右が純正青箱B型

パチタコの形状や、小台紙に描かれた小ダコのデザイン等から、

J3・O型は、他のパチモンのデザインを基に作られたということは、ほぼ間違い無いと思われるが、

そのパッケージデザインにあたっては、純正B型の箱を参照していた可能性がでてきた。

さらに見てみると、M型のタグに描かれたチュウモチーフは、側面にキスしているように描かれている。

この時の右側の小ダコは、垂れた怒り目というような独特な表情をしている。

この点を指摘した上で、再度J3・O型を見てみると、右側の小ダコの目は、M型垂れ怒り目に似ているように思われる。

この点からも、J3・O型→M型の派生があった可能性が考えられる。

左からJ3・O型、M型(図は回転させている)

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次に大台紙や小台紙、タグ等の大ダコのデザインから、パチタコの派生の可能性をまとめてみたい。

顔のデザインの類似性や台紙のデザインの分析から、もっとも純正に近いと思われるのがC・H型であることはかなり確からしいと考えられる。

C・H型の小・大台紙に見られる扇子のモチーフの出所は不明だが、

これが純正初期・後期のパッケージデザインにあったのでは無いかと仮定する。(@)

P・J型の小台紙がC・H型に酷似していて、線の不足等の特長から推してがC・H型を真似たと思われる。(A)

F・J2型は、顔も台紙のパッケージデザインもラフな仕上がりだが、素材や口と脚が同じ長さであること等は、

B・J型の影響を受けたと見ることができる。

パッケージが発見されて、商品名が「チュチュ たこちゃんチュ!」であることがわかった。

この唐突な命名の「チュ」がどこから来たのか不明だったが、C・H型のバリエーションであるC2型のケースに貼られたシールに

「Chu!」という擬音が複数書かれており、この影響であることが考えられる。

この2点からF・J2型は、C・H型やP・J型が出現してからの、後発のパチモンであると考えれる。

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ネット上の画像から、純正たこちゅうの最後期型(スッポリダコが追加されたタイプ)のパッケージには

鉢巻をした大ダコが描かれていることがわかった。

C2型には鉢巻のモチーフが追加されていることから、C・H型系列の中では、後発の種類であると考える。(B)

C・H型と酷似した小台紙のデザインを持つP・J型と、B・J型は

同じメーカーロゴ(Wのロゴ)がデザインされており、同じメーカー製であると考えられる。

B・J型にはC2型と同様に鉢巻が追加されている。

C・H型やP・J型の台紙と、B・J型小台紙のレイアウトはほとんど同じで、

三連の小ダコなどのデザイン等、多少の簡略化はあるが、同じ流れのパチモンであると思われる。(C)

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さらに、今回、O・J3型が、パッケージ付きで見つかった。

先述したように、扇子がないが鉢巻は追加されて、正面向きの怒り目小ダコや、チューモチーフといった諸点で、

C・H型系列、B・P・J型系列のパッケージの影響が強く見られることがわかった。(D)

O・J3型の大ダコは、それまでのパチタコのパッケージとちがって、

折れ曲がった脚を台にして、大蛸の本体が乗っかっているように描かれている。

以前の物は本体から流れ出るように脚が書かれていたのと比べると、非常に特徴的であると言える。

左からC・H型小台紙、O・J3型小台紙

この肩状のデザインはM型にもあり、先述の小ダコのデザインからも、

O・J3型とM型のデザインの連続性を見ることができると考えられる。

J3・O型には、左下にヒトデが描かれており、これは他のパチモンパッケージデザインには見られない特徴である。

ヒトデではないが、いびつな卵形の本体を持つM型のパッケージには、貝や珊瑚が書き加えられている。

大蛸の脚のデザインと、水草や魚以外の海産物の存在に注目すると、

H・C型、J・P・B型とM型の間に、今回のJ3・O型があったと考えると、その連続性が一層分かりやすい。

O・J3型とM型は普通目しか無くなり、台紙等のデザイン的にC・H型から段々離れてきていていることがわかり、

総合的に見て、上記の派生系図のような変化が起ったものと考える。

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ここで、ひとつ重大な問題が残っている。

純正パッケージの実物が発見されておらず、ネット上の画像から最後期のパッケージの画像からハチマキが確認されているが、

純正の初期のパッケージは全く不明で、何を純正パッケージの特徴としてとらえていいのかが不明なことである。

顔のデザインが純正に最もよく似ているパチモンH・C型系列が、純正に最も近いと考えて、パッケージデザインを分析してきたが、

その前提が確実に正しいという証明ができていないのである。

顔の特徴等から、H・C型が最も純正に近いと考えて、

純正のパッケージデザインに強い影響を受けたと思われるのパッケージデザインからの、共通点・相違点から

それぞれのパチモンのパッケージデザインを考察してきたが、その前提が確実に正しいという証明ができていないのである。

もっとも、パチタコ自体のデザイン的な特徴である顔のデザインや種類の分析から、

H・C型がオリジナルに最も近いという推測は、そう大きく間違っているとは思えないが、

この点のみは、今後のパッケージの入手・分析を待たざるを得ないのである。

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この問題をまとめてみると、

純正初期・後期、太目タイプには、普通目、怒り目、ウインク、目を横切る棒が斜めになった泣き目、線がまっすぐな眠り目の5種類がある。

泣き目は瞳が左上にあり、眠り目は、瞳が中央部の線の直下にある。

上段は純正初期・後期タイプ、下段は太目タイプ

純正最後期には、普通目、怒り目、ウインク、泣き目の4種類である。

純正最後期タイプ

パチモンC・H型には、普通目、怒り目、ウインク、泣き眠り目と名付けた線は斜めだが瞳がないタイプの4種の顔がある。

パチモンC型

顔の種類という観点から見て、泣き眠り目のある、J型・B型、A型系、I・D型系(泣き眠り目はD型のみ)は、

C・H型の影響を強く受けたものと思われる。

左からH型、C型、J型、B型、A型、D型

泣き眠り目と普通目があるJ型・B型と同じメーカーから、小型の顔が普通目のみに省略されたJ型・P型のセットができた。

並行して他のメーカーから普通目だけのJ3型・O型が派生したと思われる。

顔はラフで多くの種類があるJ2・F型は、その大きさや素材からJ・B・P型に近いと考えることができる。

左からJ・B・P型、J3型・O型、J2・F型

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ここで問題とすべきは、このパチモンの一つの大きな潮流を表す、泣き眠り目の出現時期である。

C・H型系の泣き眠り目を、純正初期の泣き目と眠り目の混合デザインであり、

最後期の眠り目に統一された状態をまねたと考えてきた。

左から純正後期泣き目、同眠り目、純正最後期泣き目、パチタコC型泣き眠り目

しかし、パチモンのパッケージ等のデザインに、純正のデザインが思った以上に強く影響されていたことがわかってきた。

そこで、純正最後期の箱を再検討した結果、そこに泣き眠り目のイラストが描かれていたことに思い当たった。

純正の最後期は、スッポリダコと称している脚部が釣鐘状の新型たこちゅうが追加されたが、

それに合わせて箱のデザインも変更され、箱にもイラストが用いられるようになった。

パチタコC・H型の泣き眠り目は、このイラストを直接的な手本としてデザインされたと考えてよいと思われる。

左から純正最後期緑箱A型、パチタコH型泣き眠り目

つまり、泣き眠り目の存在から考えて、パチモンの一つの流れのスタートと思われるC・H型の発売は、

人気に陰りが出てきたと思われるすっぽりダコタイプの出現と同時期、つまり最後期の時期と重なると思われる。

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チョコレート菓子「たこちゅう」がロッテから発売されたのは、1976年だったことがわかっている。

販売期間は、メーカーからの回答や当時を知る人たちの記憶から、1977年までの1年間程度だった。

その一年間の何時頃のタイミングで、最後期型が追加されたかはわかっていない。

当時はこの最後期のスッポリダコを知らなかったこと、C・H型を持っていたことから、

パチモンが比較的早い時期から作られていたと考えていた。

また、ネットでデッドストック状態の箱入りの最後期型を多く入手したことから、

最後期型は、たこちゅうの流行が下火になった頃に出現して、

人気の梃入れを策したが結局そのままブームが去ってしまったと考えていた。

しかし、最後期型の箱イラストから、泣き眠り目が作られたとすると、

C・H型を起源とすると考えられる、パチモンタコチュウの流れのスタートは最後期型の発売と同時期と言うことになり、

最後期型の出始めた頃、まだ人気が継続していて、駄玩具メーカーがこぞってその流行に乗ったと推測出来る。

最後期になっても多くの駄玩具メーカーがパチモンを作ったということは、

最後期が今まで考えていたような、下火の中の起死回生的なリニューアルでは無く、

まだ十分に流行が持続している、あるいは持続していると期待されている中で発売されたものであると、

認識を変えなくてはならないと考えられる。

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C・H型からの一連のパチモンに対して、

G・K・L型は特異な特徴を多く持ち、別系統のパチモンであると思われる。

まず、大きさであるが、多くのパチモンは同じ系統に大型と小型の2種類があるが、

このG・K・L型は大中小の3タイプがある。大きさも他のパチモンの大型よりも小さく、独特の規格である。

左からパチタコH型、K型、L型、G型、純正後期型

顔の種類は、小型のG型で、普通目と、オリジナルにはない笑い目の2種。

中型のK型では泣き目と眠り目がはっきりとわかるデザインで分けられている。大型は怒り目と眠り目である。

左からパチタコK型、L型、G型

先に述べたように、C・H型をはじめとするパチモンのグループには、泣き目と眠り目の区別がない。

G・K・L型には、ウインクこそないが、

普通目、怒り目、泣き目、眠り目と、純正初期・後期・太目タイプと非常に似通った顔デザインをもっている。

G型にある笑い目をウインクの代わりとすれば、顔の種類数は5種類と、純正に等しくなる。..

純正の前・後期型のパッケージが見つかっていないので確認できないが、

笑い目のデザインが、純正パッケージに描かれていた可能性がある。

また、このG・K・L型は、純正初期型と同様な、水に浮かぶ素材を使っており、その点でも他のパチモンとは違っている。

これらの点は、このG・K・L型が、純正前・後期から強い影響を受けていることを示している。

最後期の箱に描かれた泣き眠り目が使われたC・H型よりも、G・K・L型はもっと初期の段階から作られた可能性が強まった。

G・K・L型のケース入りには、中空のパチモンピコタンも入っていた。

ピコタンが明治製菓から発売されたのは、1974年であるので、この点からも比較的早い段階で作られたと考えられる。

このケース入りには、ベレー帽とリボンを付けた小ダコがチューをしているイラストが描かれている。

このチューをしているイラストは、最後期の箱にも、他の多くのパチタコのパッケージデザインにも見られるが、

G・K・L型にあるということは、このチューモチーフが、前・後期のパッケージに使われていた可能性があると考えられる。

G・K・L型のケース入りG・K・L型

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次々発見されるパチモンのデッドストックから判明してきたデザインの共通性から、

C・H型を中心とするグループと、G・K・L型の2つの大きな流れがあったことはわかってきた。

しかし、パッケージ等のデザインがこれだけわかってきたのに、パチタコの源流がどこから出てきたのかはわかっていない。

この辺のことは、文献資料があるとも思えないし、それぞれのパチモンを作った会社に問い合わせようにも、

そろそろ30数年が経って、当時を知る人もいなくなっていると思われる。

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できることは、なるべく多くのパチモンを収集・分析し、ささいなヒントからその進化発展の軌跡を追ってみることだけである。

その先に何が見えるのか・・・。

駄玩具ですよ、駄玩具。

なんにも見えるわけないじゃないっすか。

別にいいんですけどね。
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