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パチモン進化論

ピンキーブロック

下北沢・・・。新宿から小田急線で十数分。いくつかの大学があるため、学生の町である。

多くの飲食店や若者向けの服飾品店が並ぶメインストリートを、

一本裏路地に入るとウソのように安い家賃のぼろアパートが散在する不思議な町である。

この10年、通りも随分変わったが、「なぜこの店が残っているんだ?」というような個人商店がいくつもある。

店の名はあえて伏せるが、通りに古い○○屋がある。

行こうと思っていた居酒屋が休みで、他の店を物色しながら歩いていたら・・・。

その時間の止まったような店先に強烈に目を引き付けられた。

「ん?こ、これは!、っつうか、何で?ここに?!」

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「ピンキーブロック」・・・、それが今回の発見品である。

以前先輩から正体不明の中型ピコタン様玩具を貰った。それがピエロ型である。今回のはそれと殆ど同じ大きさだった。

(ピコタンのパチモンについては「ピコタン大図鑑」を参照されたい。)

このタイプの更に大きいもの(ピエロ大型)を先日紹介したが、それには立たせるための台が付いていた。

今回発見したものにも同様な台があった。

白、緑、青、赤、黄、ピンク各2個と、白い台が一個あった。これが、台紙付きでビニール袋入りだったそうである。

何時頃のものかは明確な答えは得られなかった。

これは、ピエロ型の販売形態を示すサンプルであると思われた。

しかし、良く見てみると模様がピエロ型と違うことがわかった。

そして、その模様はピエロ大型に近いことが分かった。今迄のピエロ型と違い顔が4種類あることもわかった。

左からピエロ型、新ピエロ型、ピエロ大型

左からにっこり(ピエロ大型に似る)、眉付きにっこり、眉付き口開き、怒り顔

これらの特徴を下記にまとめてみた。

ピエロ型

新ピエロ型

ピエロ大型
胴体の穴 あり あり なし
くちびる 二重 一本線 一本線
襟巻き あり なし なし
顔の種類 不明 あり なし
組立用台座 不明 あり あり

大きさ、形状はピエロ型と新ピエロ型は非常に近い。模様や台座があるところは新ピエロ型とピエロ大型には共通点がある。

これらのことから、ピエロ型→新ピエロ型→ピエロ大型という進化の道筋がうかがわれる。

もっとも、ピエロ型は発見された数も少なく、台座が存在する可能性は排除できない。

ピエロ型から、ピエロ大型への変化はかなり唐突な印象だったが、今回たまたま通りかかった下北沢で

その進化の中間形態を発見したということで、町歩きの重要性を再認識することになった。

今回の発見から、ピエロ型の名称を、ピエロ型をピエロA型、新ピエロ型をピエロB型、ピエロ大型をピエロC型と称することにする。

その後の研究の結果、ピコタン型人形ブロックの発生に関しては

純正ピコタンから他の型が派生的に進化し他のではないことがわかった。

詳細は「徹底解明!ピコタンのできるまで」を参照されたい。

また、ピエロ型の発売当初の記事が発見された。

詳細は「徹底解明!ピコタンのできるまでpart.2」を参照されたい。

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