4-1、接敵

接敵にあたっては、自艦の攻撃力を極力発揮し、敵弾の命中率を下げ、被弾時の被害が最小限になることが好ましい。そのためには前後の砲を敵に指向しなくてはならない。しかし、艦の中央部に艦橋部を配していることから後部の砲を真正面に向けることはできない。敵に対して自艦の側面を曝すと被弾面積が増大し命中しやすくなる。これらのことを考慮し、敵に接近する際は、敵を自艦から見て1時方向、または11時方向にして近寄るべきである。
攻撃力の大きい艦の一弾は小型艦を一撃で撃沈することができる。また、小型艦の発射した弾丸がたまたま大型艦の前部砲を破壊することもある。このため、大型艦は小型艦に接近されることなく、遠距離で撃破することを目指さなくてはならない。小型艦は可能なかぎり高速で接近し、大型艦の攻撃力を殺ぐようにしなければならない。そのためには、後部砲の射界を犠牲にしても、敵艦に一直線に突進したほうがいい時もある。

畳の上で戦闘するときは、彈は、畳の目に沿って進む時は威力の減少が少ないが、畳の目に直角に発射すると威力が著しく減少するものである。この減少率は小型砲ほど顕著に現れる傾向があるので、大型艦は敵を畳の目と角度を取って射撃すると良く、小型艦は機動力を生かして、畳の目に沿って高速で接近する必要がある。

<艦隊運動の例>

艦隊の移動に当たっては、掃海を受け持つ駆逐艦・砲艦を先頭に展開し、主力艦を後続させるとよい。
敵艦隊を発見したら、小型艦は全速で突撃を開始する。主力艦隊は前後の砲を敵に指向するため、斜めに接敵するようにする。
敵艦隊との相対位置の変化に対応しながら、なるべく畳の目に沿って射撃するよう専位する。畳の目の影響の大きい小型艦は、高速を利して突撃する。駆逐艦は適宜砲艦と共に突撃してもよい。

ビー玉などの遮蔽物があるときは、効果的に利用しなければならない。ビー玉は敵弾の命中により弾かれることがあるので、余り接近していると跳弾により思わぬ被害を受けることがあるので、注意が必要である。

4-2、射撃

戻る