実習指導 タコチュウ戦の実際「ラエ基地攻略戦」

●5-2 次の戦いへ

 青タコ軍艦艇の去った要塞に、赤タコ軍増援艦隊が到着した。機動歩兵で両通路の残骸を整理し、破壊された設備の損害調査の後、最低限の補給業務が再開された。しかし、以前と同等の機能を復活させるには数年の時間と巨額な費用がかかることがわかった。とりあえず、護送船団の編成基地としての機能のみの回復に集中し、要塞に常駐する守備艦隊は減らさざるを得なくなった。そのために再度青タコ軍から攻撃された場合、かなりの被害を受けることが予想された。BD級戦艦隊を主力とした守備艦隊が配備されたが、青タコ軍の強力な艦隊の接近が判明した場合、要塞の放棄も致し方ないと認める命令が出されたことからも、赤タコ軍の苦悩が垣間見える。

 青タコ軍は、帰還途中に曳航中の2隻が事故で失われたが、ほとんどが帰還することができた。赤タコ軍ほどではないが、艦艇に大きな損害を被ったことから、積極的に艦隊決戦をもとめることは困難になった。航空機や機動歩兵の損害も少なくなかったために、その再編に注力せざるを得ず、当初予定されていた要塞戦勝利の余勢を駆っての基地航空戦も実施されることはなかった。