5-1、キャンペーンシナリオ作成のための設定

正しい、より高度なタコチュウ遊びをするためには、以下詳述するタコチュウ戦の歴史と背景を理解することにより、独自のタコチュウ戦史を構築することを目指さねばならない。

タコチュウはチェスと同様、基本的に一度失ったものは復活させて使うことは出来ない。限られた戦力を如何に効率良く使って、敵艦を破壊するかを研究することがタコチュウ遊びのもっとも重要な眼目である。

蛸宙世紀1980年。
辺境宙域にあるタコチュリウム鉱山の領有を巡り、
アカタコ州とアオタコ州の間で起こった内戦は、拡大の一途を辿っていた。

内戦開始以前の300年近い平和な時代に、タコチュウ砲の製造技術は失われ、それまでに維持していたタコチュウ砲を搭載した艦艇を繰り出しての宇宙空間での艦隊戦が頻りに行われた。(ショートシナリオ5-2-1<出合い頭>参照)

タコチュウ艦は大型化し、多砲塔化、重装甲化が計られるようになった。
カニタン型戦闘攻撃機、カメタン型攻撃機を空母に載せて運用できるようになる
と、索敵範囲が広がり、参加兵力も多くなった。
その後、ピコタン型機動歩兵に1/35小火器を装備することにより、参加兵力は拡大し惑星に対する強襲作戦等ができるようになり戦線は一挙に拡大した。

緒戦で高速戦艦隊により、支配星域を増やしたアカタコ州艦隊は(ショートシナリオ5-2-2<タコなぐり>参照)、高性能の重巡を集中投入したアオタコ州艦隊に各個撃破された(ショートシナリオ5-2-3<どつき合い宇宙>参照)。アカタコ州軍はアオタコ軍重巡艦隊の不在を狙って、カニタン戦闘攻撃機を使った輸送船隊に対する通商破壊戦で反撃した。

アオタコ軍は空母艦隊の撃破を期し、アカタコ州軍空母機動部隊の拠点、宇宙要塞エアマックを攻撃した「エアマック要塞会戦」が起こった(ショートシナリオ5-2-4<エアマック攻略戦>参照)。アオタコ軍はエアマックを占領したが、援軍に出た多数のアカタコ州戦艦隊に包囲されたため、アオタコ軍も主力戦艦を含む多数の艦艇を派遣。同空域で激しい艦隊決戦が行われた(ショートシナリオ5-2-5<雪隠詰め>参照)。
アオタコ軍は要塞エアマックを放棄したが、アカタコ軍のカニタン・カメタンに大打撃を与え、要塞内に停泊中の空母を全滅させ、要塞内の機動部隊支援施設も破壊した。この決戦に先立ちアオタコ軍側の空母機動部隊も出撃したが、宇宙嵐に遇い空母の甲板が破壊され攻撃準備を整えた航空機にも多大な被害が出たため、両軍とも空母機動部隊の活動は沈静化せざるをえなくなった。

蛸宙世紀2002年。
ヤフオク星系において、タコチュウ砲製造工場の跡地から大量のタコチュウ砲が発見され、その入手の為に両軍は持てる戦力を総動員した決戦を目論んだ。しかし、会戦直前にアカタコ州側の索敵艦隊が辺境星域で明治星系の合体チョコ軍と遭遇する事件が起った。明治星系の動きが不明なまま、両軍が大消耗することに危惧をいだいた両州首脳はヤフオク星系の製造工場を平和的に分割し、それぞれが発掘するにまかせた。この結果、小口径ながら、両軍合わせて50門近いタコチュウ砲が発見された。この際得られたタコチュウは、アカタコ州側の方が多く、それまで不足がちであった駆逐艦を大量に建造することができた。

遭遇戦において壊滅的な打撃を受け、タコチュウ軍の圧倒的な戦闘力に驚いた合体チョコ軍は、今回の遭遇を事故と発表。両タコチュウ州との不可侵条約を締結し、その間に軍備拡張に励むのであった。

合体チョコ軍の不活発な状態を確かめた、両タコチュウ州軍は新しく用意したタコチュウ艦も戦列に加え、オザシキ星域において最後の決戦を行うことになった!(ショートシナリオ5-2-6<お座敷の戦い>参照)

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